陸の孤島@倉庫

小説以外の文章、詠んだ短歌とかをまとめる場所

SideM有志演奏会こと315PPPPP!現地楽しかったよの話

315プロ演奏企画さんの演奏会315PPPPP!(ピゴー)を現地で観たよ~の思い出日記です。
記事書いてる人はSideMは3rdあたりから、演奏してみた系の動画はたまに観るくらいのPなので全然音楽の知識はないです。
あと自分の記憶だけで書いてるので内容に濃淡とかMCの順番不正確とかあります。

 

そんなに演奏してみたカテゴリに熱心じゃないのになんで現地行ったの?
→会場が親しみのある場所だったから……。
当方生まれも育ちも多摩エリア民で、今回会場となったパルテノン多摩大ホールも中高時代の合唱コンクールで利用したことがあります。なので元々親しみのある場所ではあったのですが、パルテノン多摩は2年前くらいに改修工事が行われてたんですよね。なので、新ホールどうなったんだろな~というのを見に行く口実としても都合がよかったわけです。

 

6000字くらいあるので目次

 

 

開演まで

プレ演奏も聴きたいよな~でもまぁ近場だしな~と余裕こいてたら京王線がめちゃくちゃピンポイントのタイミングで人身事故。結局開演5分前に滑り込みました。今回の演奏は後日動画としてもアップされるらしいのでプレ演奏も対象なことを祈りつつ、楽しみにしてます……。

 

すっげーきれいになったホール客席に急いで着席。
注意事項アナウンスとかもこの演奏会に合わせつつ本家リスペクトで気分が上がりますね。

 

315PPPPP!のポスターと硲道夫のちゅん

開演前に急いで撮影したんだなというピントの甘さ

第一部

ステージ上にたくさん奏者のPがいてすごい!というのが第一印象。
最初の曲はビヨドリ。公式のライブではアンコール等のフィナーレになりがちなのでこの順番なのもファンのイベントならではで楽しい。いろんな音が聞こえると……楽しい!(詳しくない人間の感想)

ユニットメドレー①「学校」
メドレー①の1曲目っていう最初の最初を飾るのがクラファなのも良い。生徒会長×3のユニットだし。この辺りで「後ろの打楽器パートのみなさん、隙あらば踊っているな……?」と思う。でもWe're the oneのサビのダンスは公式もファンも大好きなのでそれはそう。私はWe're the oneのことを彼ら本人たちへのお守りの曲だと解釈してるのですが、合奏にあたって編曲されたこの曲は、原曲よりも応援歌っぽいな~と思いました。

2曲目はもっふ・いんざぼっくす♪で3曲目はSEASON IN THE FIVE。ハイジョでこの選曲、神。
多分この記事で何度も言うことだと思うのですが、いろんなPがいろんな楽器を持ち寄って、あんなに大人数の合奏になってることによってアイドルそれぞれに合わせた楽器が振り分けられてるのめちゃくちゃ良さがある。ところで過去の演奏動画のもっふいんざぼっくすはあの伝説のプロミシャッフル版なんですね。低音足りててこっちも好き。またシャッフルカバー欲しいな~。

 

youtu.be

 


4曲目Study Equal Magic
何か前に出て来た方々いる……踊る!!!!
そりゃこっちもペンライトやコールOKって言う時点でタケノコダンスの必要があればタケノコしますけどまさかフルで踊るとは……!!しかも今回が初めての演奏とのこと。最近TikTokでも流行っていますし時流が味方してるのかも。演奏だけでもあんなに楽しいのにダンス、そして客席のタケノコダンスとコール。楽しさの二乗、三乗でした。

 

コールといえば、
今回の演奏会タイトル「光る弦楽!唸る管!叩いて踊る理由がある!315PPPPP!」のコーレスも楽しかったです。最初光る「レジ打ち」唸る「メス」と言いかけたのはご愛嬌ということで……。
また、MCで演奏者の方々のペアレンツも見に来てるとのこと、確かに結構客席の年齢層幅あるなと思ったんですよね。ファン活動の中でお身内の方もいらっしゃるの、すごいな~。音楽という大ジャンルがいかに普遍のものか実感しました。

 

ユニットメドレー②「絆」
このテーマの一曲目でReversed Masquerade持ってくるの天才!?リバマス大好き(好きな楽曲発表ドラゴン)。
入りのときにフクロウの鳴き声っぽいのがあったのもよかったです。この曲の「みんなでやりたいようにやって、なりたいようになって踊りあかそう!」というテーマ性が好きなのでそれと大人数合奏ってめちゃくちゃ相性が良くて……。

2曲目はGrate Sympathy。演奏ver、スタジアムでかかってるかも……(高校野球吹奏楽部応援とイメージが混ざっている)。元々「こんなのワールドカップの公式応援ソングじゃん!」と思っていたので、アレンジされることでより「応援ソングとして幅広く使われてる感」を感じたというか……。クラップもめっちゃ楽しかったです。

3曲目Waving FLAGS、4曲目運命光年
旗じゅぴ好き。アイドルソロが楽器ソロに当てられるのも好き。Waving FLAGSは合奏になることでより「旅立ち/冒険の曲」だなと思いました。
運命光年はSideMの曲の中でも本当に好きなので今回演奏会で聴けて嬉しい!!これはマジの自分語りなのですが、人生一回休みしていたころにパルテノン多摩の上にある公園でぼんやり運命光年聴いてたことがあるので(ちょうど新譜だった)、そういう意味でもこの会場で聴けることは感慨深かったです。あと運命光年でミラーボール回っててよかったです。ミラーボールあったんだ、パルテノン多摩の大ホールって。いや昔からあったけど自分の目が節穴なだけかも。

 

第二部

一曲目はこれで盛り上がらなければ嘘こと夏時間グラフィティ。また前に沢山人が出てき……やっぱり踊ってる!!痛バ装備の方もいて「フィジカル」を感じました。元々が3ユニットという大人数の曲だから沢山の人が踊ってると……嬉しい!

 

ユニットメドレー③「祝福」
メドレー③「1」曲目の「The 1st Movement ~未来のための二重奏~」オケコンにも呼ばれるアルテが演奏企画に合わない訳がない。演奏企画だけあってオケコンのそれとはまた違ったアレンジなので楽しい。2曲目「祝彩!」のオケアレンジもある意味「組曲 -to All Ages Concerto-」なのかも。いやこの演奏会は2年前から企画されていたようなので全部が全部狙ったわけではもちろんないでしょうが。でも、「音楽」が好きなユニットがいて、もちろん相談したわけじゃないけど、アイドルたちの影響を受けて同じような方向を向いてること、美しいなと思います。
それはそれとして3曲目のSwing Your Leavesと4曲目のTOMORROW DIAMONDの連続技は実際のライブでやったらかなり禁止コンボじゃないですか!? BRAIN POWER!幕張公演のサマホリ→ムンナイに匹敵しますよ。SYLは合奏になると更にドラマチックになるなと思いました。生で聴いてるからっていうのも勿論あるかもしれないけど。TDのキラキラさも好き。

今回の演奏会、自分のパートがないPちゃんたちが隙あらばめちゃくちゃ光る棒振ってて楽しかったです。普通の合奏であれば休めるであろうところもめちゃくちゃはしゃいでいるの、パッションのなせる業ですね。

 

MCでグッズ紹介(企画参加メンバー用だけで全て捌けたので販売するとかはない)あったの楽しかったです。パフォーマンスだけじゃないところでも、せっかく有志で集まってるんだからあれこれしたい!した!というエネルギーを感じたので。ぴぴぴん可愛いので割とほんとにグッズ欲しさはあります。イラストでもぬいでもかわいいなんて……。

かわいい

 


また、MCで全ユニット全曲やりたいけど断腸の思いでメドレーにしました……のくだり、「うちの担当ユニットにはこういう一面を持った曲があるんだぞ!」のところで彩は「そう!そう!本当にそう!」だったのメッチャ好き。このコールの汎用性高すぎて現実を浸食してきませんか? SideM知らない人の前でも言いそうになる。

 

ユニットメドレー④「UO
メドレーのトリにしてなんて潔いテーマなんだ。ここまででもちょくちょくUOは客席ステージ問わず焚かれまくってましたが。パルテノン多摩史上、こんなにUOが折られたコンサートは他にないに違いない。
一曲目はバーニン・クールで輝いて。まごうことなきコール曲ですね。2人ユニットの掛け合いを表現する編曲もよかったです。
2曲目はRAY OF LIGHT、3曲目はLegacy of Sprit。テーマ「UO」ってつまりめちゃくちゃ盛り上がるめちゃくちゃカッコいい曲ってことだな。ギターやドラムが入った編成であることもかっこよさの追い風だな~と思います。あとやっぱ軽音楽部アイドルがいるコンテンツの演奏会にギターやドラムがいると……嬉しい!

そんでこのテーマのメドレーのトリって言えばやっぱりこれですよね!と言わんばかりの「デデッデデッデデッデッデッデー!(ムンナイイントロ)」よ。月が出たぞー!!! いやしかし元々かっけー曲で金管楽器ソロ、こんなの恋だよ……。ちゃんと「おいで」のある二番verなのも芸が細かくて好き。ムンナイに限らずソロパートが設けられてる曲もけっこうあってそこも楽しかったな~。
ステージで折られてるUO、明るくて面白かったです。あと普段のライブよりは音が静かだから客席からもステージからもUO折る音が聞こえたのも面白かった。こんなに音、してるんだ……。


休憩時間に「UOは受付あたりで回収してます」のアナウンスが入ってたの、用意周到すぎて好き。
あと周りの席で吹奏楽部あるあるの思い出話してる方々とか「hiBあてて♡」みたいなうちわ持ってる方とか見かけて面白かったです。SideMか音楽のどちらか、あるいはどちらも好きな人の集まりなんだな。

 

第三部

ここまであっという間だったな。
1曲目はSecret! Playful! Drive!。限られた時間でいろんなユニットの曲をという意味での選曲理由もあるのかしらんと思いました。最初に車のエンジン音が入ってたの好き。バイオリンソロも素敵でした。MCでも言及されていたように、夜景の中のドライブ的な曲なのでサイリウムの中でのパフォーマンスが似合う曲だな~と感じます。

2曲目は冬の日のエトランゼ
おしゃれな曲がおしゃれな編曲されている……。TDとかもそうですけど鉄琴(この呼び方が正しいのか自信がない)のキラキラした音が素敵でした。記憶を啜りに演奏企画さんの過去のエトランゼ演奏動画観たらちゅんがイケメン回転寿司されててよかったです。

youtu.be

 

3曲目Never end 「Opus」
この楽しい時間を終わらせたくない!という想いが込められてるとのこと。元々Altessimo二人の世界で展開されるこの曲が演奏会によって皆さんの「Opus」としてまた違った輝きを得るの、あまりにも美しくないですか?
MCでもおっしゃられていたようにアルテは二人ユニットで二人の世界観が強い、でも決して閉じていくのではなく世界に開かれていくのがアルテの歩みですよね。そんなユニットの曲を合奏することはある種アイドルたちへの祝福であり祈りであるのかも。

あと編曲の妙か、ドラムがかっこよくてそういう意味でも新鮮でした。

 

4曲目夜空を煌めく星のように
ここでもミラーボールがぱっとステージや客席を照らす。いろんな演出があって、やりたいことやれるだけやったのだろうな、と思うとこっちまでとても楽しい気持ちになります。また、この曲に限らずSideMの曲は「こうして皆がここで出会えたことが嬉しい」という意味が含まれがちで、ライブで更に文脈が乗る曲が多いのですが演奏会でも例に漏れずですね。現地来てよかった~~!


5曲目 MEET THE WORLD!
4thライブ 好き。周年曲って周年ライブが終わると中々発表の機会に恵まれませんが良曲揃いですよね。また、公式ライブでは周年曲ってセトリの最初に置かれがちなイメージがありますが、「旅立ち」の曲である本曲を最後に置くのは「色んなところから色んな経歴のPが集まってるこの楽しい時間はこれが最後の曲だけど、終わるってことは寂しいばかりではなく次に集まるまでの旅立ちってことなんだ」という感じで好きです。

セトリについて、MCのまんだむさんがおっしゃっていた「全ユニットの曲をやる」という軸と「季節の巡り、時間の流れの表現」という軸の話が素敵でした。「螺旋階段を上るように季節は一周して、また同じ季節が巡ってきたように思うけど、時間が経った分高い場所に上っているから見える景色は広がっているはず」←アイドルマスターSideMすぎる……。

 

アンコール

アンコールがあると嬉しい!!!
しかもTake a StuMp!を楽器紹介で使うのめちゃくちゃ天才。楽器割り振りが完全版パンフレットに記載されているので読んだほうがいいです。

 

そして主催のきっちょんさんの挨拶。
感極まって話せなくなったとき用の録音があったの、用意周到で好き(二回目)
ご挨拶の内容やパンフレットの巻末にあった演奏企画のあゆみによると、スタートは2018年とのこと。ここまで何度も演奏会を開催されたり、コロナで直に集まりにくいときにもリモート合作をなさったりで活動を途切れさせなかったこと、ここまで沢山の方が参加する演奏会にこぎつけたこと、並大抵のことではないと思いました。有志の集まりってやっぱり続けていくことが相当難しいと思うので。

初めてファン有志の演奏会を観に行ったのですが、現地の楽しい雰囲気は少し同人即売会のそれに似ているなと感じました。好きなコンテンツがあって、それに対して自分でも何らかのアクションを起こしている人々の集まりだからだと思います。私は好きコンテンツへの好きの表現方法が文を書くことなので、結局は個人作業に終始してしまいます。でも、合奏はその逆で自分以外の人がいないと成り立たないんですよね。そんな、人々が集まるための「場」を作ったきっちょんさんはすごすぎるし、今まで何らかの形で演奏企画に参加した人々もすごいぜ……。

アンコール二曲目。最後の最後はやっぱりドアラ
楽曲名コールもきちんとやって、演奏中のコールももう何度やったことか。この場にいる皆が315!の意味を込めての「We are 315!」でした。
暗転後もステージ上でサイリウムいっぱい光ってたの好き。

 

今回の演奏会の動画は後日演奏会企画さんのアカウントにアップされるとのこと。しかもカメラ切り替えもあるらしく楽しみすぎる……。
みんなで演奏企画さんのYouTubeをチャンネル登録して待ちましょう。

www.youtube.com

 

最後に

長々とした記事になってしまいましたが、昨日の演奏会で感じた「愛」を少しでも伝えられていたら幸いです。

では、おやつ食べて17時からのファンコンに備えます。SideM、315プロ演奏企画さんのますますのご発展を祈って、結びとさせていただきます。


おまけ 紙パンフのここ好きポイント

紙パンフレット最後のページの演奏者紹介

W reedsのWがユニットカラーになってるところ

 

(アップロード後追記)

上記パンフレットについて、演奏者の方のお名前が映ったままの写真を上げてしまっていたので差し替えました。大変申し訳ございません。

SideMの展示会行ったよ感想

池袋のアニメイト8階で「アイドルマスター SideM 理由あって、展示会!~輝くステージへ~」に行ってきました!のレポです。展示会の内容ネタバレを含むのでご了承ください。
※記憶を頼りに書いているので、展示の順序や内容が必ずしも正しいとは限りません。

 

SideMの展示会タイトルの写真

親の顔より見た字体

 

入口からアイドルたちの案内音声が流れていました。天峰(たしか)が「写真が飾りきれないくらいある」という話をしていてモバの周年イベのストーリーの味(今までのお仕事のアイテムを見ながら思い出話するやつ)を感じました。

 

展示冒頭は、「Take a StuMp!」に合わせたプロローグ映像でした。歌詞の順番で、ユニットごとにアイドル一人ひとりのイベントイラストや台詞などが表示されるような内容です。これがかなり良かったです。巡回終わったら公式チャンネルに上げたほうがいい。
何がいいってアイドル一人ひとりの立ち絵が、モバもステもスタも全部から選抜されてたのよかったんですよ。全部が全部覚えているわけではないのですが、次郎ちゃんがシンデレラダンディだったの「理由」があってかなりよかったです。ひとつのイベント(ユニット両面SR)から二人とも選抜されてるユニットもいたような。

そのあと開けた空間に出て、壁一面にアイドルのプロフィールが展示されていました。モバの初期Nのイラストだったと思います。クラファ除く46人分のは親の顔より見たなと思う(長チケ的な意味で)。
クラファはむしろ、百々人の立ち絵はあんまり馴染みがない感覚でした。やっぱチェンジ後のほうが見慣れているというか。眉見だけ「見慣れてるな」と思ってしまったのは本人の立ち姿がいつもしゃきっとしているからかもしれない(個人の感想です)
アイドルたちのプロフィールが貼られたこの壁家に欲しい。疲れたときに眺めたいから。

 

年表
正式サービス開始~現在までのコンテンツの流れをまとめた年表もありました。
カテゴリについて、「ゲーム」「アニメ」「ライブ」だけじゃなく「WEB」というカテゴリがあるのがよかったです。もちろん「WEB」カテゴリの一つ目は「事務所お引越し」。「お引越し」という言葉選び、しみじみと好きだ。ちなみにサブスク解禁は「その他」でした。
ところで私は3rdあたり(アニメ始まるやや前)からのPですが、サイスタ始まるまでずっと新参ヅラしていました。しかしこの年表で見ると三分の二くらいはリアルタイムで体験していて、意外にこのコンテンツと共にいるんだなと実感しました。


アイドルになろうとおもったきっかけやユニットメンバー出会いのシーン紹介のコーナー
サイスタのストーリーの一場面を49人分パネルにしたものと、映像形式で流すモニタがある感じでした。
初期の何かギスギスしてるドラスタだとか「ビジネスライク」をやってるレジェとか、すべてが愛しいですね。あと道夫のパネルにS.E.Mが3人とも映り込んでたのよかったです。仲良しすぎる。

アイドル衣装の等身大パネル
写真OKのところですね。
もちろんぶつからない範囲の距離ではありますが、それでもめちゃくちゃ近くで見られます。

 

 

想楽くんの帽子の時計のアップ

想楽くんの帽子の時計とか

大吾くんのズボンについたチャームのアップの写真

大吾のズボンのチェーンに付いたモチーフとかかなり細かいところ分かるのが嬉しい。絵を描くPちゃんたちには常識なんですかねこの辺の造形……?

もふもふえん三人のパネルの写真


自分は背が小さい(140cm台)ので、マジで直央くんと身長同じくらいだな……と感じる。

クラファのパネルの写真

想楽くんとか天峰も言うてでかいので「なんかいつもゴメン!」という気持ちになれ、お得です。

 

ドアラに合わせた3DMVの映像が流れるコーナー。どのユニットもどのアイドルも一秒一秒良すぎるので2周目3周目も欲しい。

 

ドアラコーナーを抜けた先に、超常事変の大きいポスターと関係図があったような気がします。関係図はやっぱりでかい印刷物で見るのが一番ですね。まぁ49人分ともなればね。道夫の役名の「路野行人」、改めて良すぎる……という噛みしめをしました。四心伝の志積といい、劇中劇で良い名前をもらえると嬉しい。でも運画零とかのモバエム劇中劇センスも好きです。
超常事変の次がモバの劇中劇(ベスゲ、ビークロ)のカード絵、ワートレのカード絵などの展示。やっぱり轟イクサ、好きだ。第一弾のベスゲも朗読劇やってほしい……。
ワートレ、個人的にはフランス編のカードを見ると3rd幕張あたりの思い出が蘇ります。いきなり告知で「この後すぐ!」と言われて連番した友達たちと混乱しながら居酒屋でガチャを引いたこととかが……。あとスペインの道夫を見るとガシャで◯万入れたけど結局道夫引けなかった同行者のこととか……。カナダの楽曲もフルバージョンはライブ先出しだったねとか……。
あと改めて見るとインドの秋月涼さん良すぎる。ステのセレポも欲しいよ~~。私は中華ウエディングの道流さんRがセレポで欲しいです。

再び、3DMVのコーナー。三つくらいのモニターにそれぞれのユニットごとの映像が流れている感じ。この壁(モニタ)も家に欲しいな……。すっかり見慣れているMVのはずなのに嬉しさと目が足りない!という気持ちがある。

バックステージエリア
今までの空間とは完全に区切られた楽屋みたいな空間で、トリ天から我々プロデューサーへのコメント
を見る。わざわざバクステをちゃんと用意するの、来てくれた皆がプロデューサーなんだなと思わされました。ゲームがなくなってから「プロデュース」できる場がなくなったという言葉は散見されたけど(もちろんその意見を否定するつもりはない)、コンテンツを好きでいてくれること/こうして足を運んでくれることetc……そのすべてがプロデュースなのだというメッセージだと受け取りました。

最後、アイドルひとりひとりの直筆コメントが流れるエピローグ動画も良かったです。Wが二人でつながったメッセージだったりとか、相変わらずの次郎ちゃんフォントとか。
ラストカットの「虹のむこうをMの形で飛んでる鳥の群れ(冗談みたいな文言だな)」、ちゃんとは数えてないけど49羽ないし51羽だと思うのですがどうでしょう。真面目だろうし言いたいことはよく分かるけど出された絵面が何かちょっとおもしろいの、SideMの味だなと思います。今年のエイプリルフール、ポータルでやってくれるといいなぁ。

エピローグ動画と同じ部屋にあった、今まですべてのカード絵がサイスタのモザイクアート調になってる絵、見れば見るほど良かったです。知ってるカードがたくさんあって……。
面白いのでゲーム三つのカードをランダム表示できる機能とか作ってくれないかな。見ながら皆で酒飲んで思い出話でわいわいしたい。

昨年下半期、ポータルにお引越ししたりファンコン、8thで「まだ我々の物語は続いていくぜ!」という気概がすごかったけど今回改めて「だからこれからもよろしくね」と言われた気がした。こちらこそよろしくお願いしますという気持ち。残りのファンコン(二周目以降、すべてのユニットの組み合わせでやってほしい)や9thも楽しみだな〜〜。

このあと物販で余裕で5000円以上買い、ショッパーをもらいました。ブロマイドの販売形式めちゃくちゃありがたいのでまたこの形式で出してくれないかな。

 

購入したグッズの写真。コロットの硲道夫、握野英雄。S.E.Mのキーホルダー、清澄九郎・握野英雄、硲道夫のブロマイド


ホワイトデーのボイスを開けるためにがむしゃらに走ってたら取れたホワイトデー九郎くんのブロマイド。最後まで主力でした。あとショッパーのデザイン、4thのトランクにステッカー貼られてるみたいなデザインを思い出して懐かしかったです。

ほうかご百物語短歌再録

 

3/2-3/3に開催した、峰守ひろかず作品WEBオンリー「愛があれば大丈夫!」にて配布した短歌の再録です。手に取ってくださった方、イベント参加してくださった方、本当にありがとうございました。

PDFのデータの表紙です。犬吠埼の海

白塚真一と伊達クズリ
美しい線を引きたい美しいものを成すのに必要なだけ


描くのは線だけじゃなく触れるとか話すとかでも成されるかたち

 

 

経島御崎と江戸橋照平

踏み台があれば本なんか取れるのであんたを好きな理由は他に

人生の半分以上眺めてもまだ分からないつむじの中身

 

新井輝と奈良山善
揺らされる風は自分で選べます花の心を風は知らずに


君を守りたいできるならきれいな物も共に見たい最近は

 

 

滝沢赫音と多々羅木豊
案外と心地よいのを知りました裸の足が床を擦る音


気まぐれであるものかこの感情はお前の髪と揃いの色で

 

 

大上フィルバートと多々羅木美生
控えめな笑顔が含むあたたかさ漏らすことなく書き記したい


乙女想うお気に入りの彼とたんぽぽの綿毛の共通点を

 

 

ちなみにイベント開催記念のアンソロジーは、紙・データ共にまだ頒布中なのでぜひよろしくお願いいたします。

 

rikunokotoooo.booth.pm

おれのSideM曲ベストテン※順不同

タイトルで元気に矛盾を起こしました。
「私のオススメSideM楽曲10選」楽しげな企画を見つけ、画像で1行にまとめる自信がないのでブログ記事にしました。

note.com

書いている人間は3rdあたりから入ってアプリ3つとも触っている硲道夫担当で英雄・巻緒のファンです。でもなんだかんだ皆好きです。

それぞれの曲名のリンクは、サーチサイコーさんの曲紹介ページにつなげておきます。

search315.com

 

Dace in the school
通称Dits。そもそも自分が教員免許持ちということもあり、S.E.Mには特に思い入れがあるのですがその中でも特に好きな曲。
S.E.Mらしいノリノリな曲調と(学校で)学ぶ君たちを応援するのはS.E.Mの定番ですが、同じCDに収録されている「Multiple Entertainment Show!」と合わせて「教職に従事している人間への応援歌」としても受容できるんですよね。歌詞の中に「教壇というDJブース」という言葉がありますが、DJブースってことは教員がいないと始まらないんですよ。

世代も立場も異なる だからこそ気付きあえる

「気付き"あえる"」のは教員側も生徒たちから得るものがあるって表現だと思います。

ライブの思い出としては、当然7th横浜ですね。
「さすがにCDのA面曲である「Multiple Entertainment Show!」は披露されると思うが「Dace in the school」もめちゃくちゃ好きなのでこっちも来ると嬉しい」という話を冗談交じりにしていたら本当に来たというかその時点の未披露曲すべてやりますの勢いだった嬉しさをよく覚えています。

 

♡Cupids!
可愛すぎる。ライブの振り付けの最後、後ろ姿で手のひらを天使の羽みたいにするあのポーズ。
背中を押す曲が多いといわれているSideMの中でも結構明確に恋する子への応援歌ですね。315プロダクションが実在する世界では絶対に「恋する女の子を影から応援する天使のF-LAGSたち」という可愛すぎるMVがあるに決まっています。
プロミや合同ライブで披露される機会がたくさんあるのも嬉しいですね。合同ライブで秋月律子さんが歌ってくれたのもめちゃくちゃ嬉しかったです。あまりにも心強すぎる。私は秋月律子さんのことも好きなのですが、引っ込み思案そうな女の子の恋を背中を蹴とばす勢いで応援する天使の律子さんが"観"えます。

 

運命光年
Jupiterの曲の中で一番好き。一度トップアイドルまで上り詰めながらも、また小さい事務所で一から出直した彼らにしか歌えない曲だと思います。961時代、フリー時代、315プロ時代それぞれの変遷でファンの心がかき乱されていないわけがありません。私はこの曲の以下の歌詞を聴く度に961時代のJupiterファンだったけど一度離れてしまった人間に想いを馳せます。

言葉加速しすぎて開けてしまったクレーター
塞がるまで怒っていいぜ ごめんって届けさせて

 

生意気なのさ引力は
跳ね返されてもその手を繋ぐよ

すごすぎる……。
長年追っているファンへの目くばせでもあるし、その目くばせによって彼らのほうからこんな明確に「もう一度こっちを見てよ」って言ってくれることあるんだ……。


はんどめいど・きみはーと!
小学校の道徳の教材にもふもふえんを起用したほうがいい。
「伝えたいのはこんな気持ち」も児童書原作のアニメEDすぎて好きなのですが、曲調とトータルでこちらをチョイス。
歌い出しで、あまりにもまっすぐに「短所だと思ってることも見方を変えれば長所だよ」と伝えてくるのが良すぎるんですよね。もふもふえんの曲は本当に実在の子どもに向けても発信できる強度があると思います。

"じぶん ぱくり かいじゅう"
あいつにはあげちゃだめだよ? やくそく!

↑道徳の教科書に収録したほうがいい。あとみんなのうたでも放送した方がいい。もふもふえんが彼らと同じ世代~彼らをかっこいいお兄さんとして見る世代に向いているその姿勢が好きです。


スリーブレス
FRAMEもね…………本当に全てがいいんですけど…………。
FRAMEは「君が今日一日生きて在るだけで良い」というテーマを含んだ曲がいくつかありますが、「いくつかある」のがすごすぎるな。「息をしているだけでえらい」とはよく言ったものですが、この曲はFRAMEのメンバーそれぞれの過去を踏まえると本当に切実な祈りだなと思います。
私自身もあんまり精神が強い方ではないので、気持ちが落ち込んでいるときに聴くと歌い出しで泣きます。この泣くはオタク誇張表現ではなく文字通りのそれです。


サ・ヨ・ナ・ラ Summer Holiday
成人(うち二人は30代)という年齢層高めのS.E.Mだからこその大人っぽい失恋曲。

叶ったことだけが大切じゃない
叶わなかった全ても大切なんだ

でもこの歌詞で一気に「理由あってアイドル」であるSideMらしさ、または「元教員として色々な生徒の進路に立ち会ってきた」S.E.Mらしさが立ちあがって来るんですよね。教師として空回りしていた硲道夫をはじめ、彼ら自身の「敵わなかったこと」も作中で語られたりしているわけで、多層的な意味を持つ歌詞だと思います。

あと先日の幕張のBRAINPOWER!!ですね。「一部セトリが変わります」と聞いて行ったら「変えられるところは全部違う曲にします」でお馴染み。公演中に(ここでムンナイが来たらもう次は"これ"じゃん)の覚悟を決めたことを昨日のように思い出します。
また、幕張BRAINPOWER!!全体への感慨ですが3rdのときは全然現地に行ってなかったので、こうして幕張でSideMの現場に参加していること自体が感慨深かったです。


GIVE ME × FUSION
1曲目ソロも好きなのですが、ライブのサプライズ初披露があんまりにも衝撃で……。
卯月巻緒くんは、ルックスは柔らかめというか可愛めな男の子ですがかなり言動や仕草などとてもかっこいい正統派の王子様みたいだなと思っています。
なんならSideMのアイドルに「恋」するなら卯月巻緒くん一択までありますからね。(参考:オフショ、モバ2021バレンタイン)
そんなかっこいい巻緒くんがサプライズであんなスタンドマイクで色っぽさすらあるかっこいいパフォーマンスしたらもう……ね……。これもライブの話ですが、神谷とのバトンタッチの仕草にも男の子を感じます。かっこいい巻緒をこの世に現出させてくれる児玉卓也さんには感謝。


その場所へ行くために-KEEP ON FIGHTING-×RULE~牙ヲ穿テヨ~BATTLE MIX

※これだけYoutubeのダイジェスト動画に飛びます。


応募要項を見ていたらライブ音源でもいいとあったので。皆が略さずに呼ぶ伝説のあれです。THE虎牙道のユニット曲は「3人だからこそ成立する」という側面が他ユニットより強い印象だったので「今日はタケルと漣だけだけどユニット曲やるのか……?」と思ってたらこれですよ。SideMのライブのセトリって我々をびっくりさせることに心血注いでるなと思います。3rdで連続披露された際のステージ高低差を利用した演出も熱かったですがステージで二人きり向かい合ってお互いの闘志をぶつけ合うような7thのパフォーマンス、衝撃でした。


Reversed Masquerade
次に合同ライブがあったら絶対に他事務所のアイドルたちも交えて百鬼夜行してほしい。絶対に。
ライブでも沢山披露されていますがまぁ何回やってもいいですからね。アスランを中心にぐるぐる回るあの振り付けとか。
個性の塊である315プロダクションの中でもいっとう個性的なカフェパレードですが、彼らの曲は「カフェのおもてなし」と「個性の尊重」というテーマに大別される気がします。この曲は後者の「個性の尊重」テーマのほうですが、自分たちだけでなく「君も一緒に行進しようよ!」という感じで好きです。あとポプマスの咲ちゃんの個別衣装がまさにこの曲にある「夜をドレスにして」そのものの柄だったのもすごく良かったですね。良すぎてアクスタを買いました。

 

来来美食
クラファ満を持しての可愛い曲。昨年は本当に怒涛の一年でしたし、新ユニットである彼らは特にその煽りを受けましたね……。これが最後かもなと思って行った8thでのサプライズ披露、そしてDIMENSION ARROW(まだリリースされていないのになぜか皆コールが出来る)での披露。下半期はもうライブや楽興に連動するストーリーが続々来たり1コマで関係性の進展があったりと大変忙しく「彼らの物語はまだ続くのだ」と分からされたわけですが、その安心の象徴は自分の中ではこの曲です。あとSideMは特に「皆で一緒にご飯を食べる」描写が関係性の表現によく用いられます。特に中華料理という「複数人で食べる」イメージが強いモチーフの曲がここで誕生した意味の重さは言うまでもないですね。


10曲って多いようで少ないですね。ユニット数が16個あるので、全てのユニットから選ぶのはそもそも不可能なのですが。1年ごとにやったらまた違いそうですね(ライブや新曲が毎年出るありがたみを噛みしめながら)。他にもミュージアムジカがあまりにも自分の思う「夢(夢創作の意)」である話とかしたかったです。

あとこうしてみるとやっぱり自分はS.E.Mに思い入れがあるな。PRSも楽しみです。SideMのますますの発展を願っています。

私と硲道夫について

昨年、友人の倒壊さんが硲道夫について、過去のゲームイベントやライブの披露曲等についてまとめたデータ本を出しました。それに寄稿した文章を以下に再録します。本についてはもう完売していますが、データ部分については上記リンクの倒壊さんのTwitterアカウントのメディア欄で見ることができるのでぜひ。

 


◆はじめに

この本の製作者である倒壊さんからなんでもいいから書いてほしいと言われたのは、ちょうど7thライブの横浜2日目のことだ。本に収録されているだろうアンケートや年表を見せてもらいながら、そういう流れになった。そこで私は「今日のライブでDance in the schoolが披露されたらいいよ」という往生際の悪いことを言った。まさかお当番回だとは思わなかったが、かなりの確率で披露されるに決まっていたのに。他に抱えている原稿が多くて微妙に日和っていたのだ。しかし、7thの最後がユニットお当番回だわサイスタのほうにリメショ(概念)が実装されるわ1月にはオンリーも開催されるわと公式・ファンの非公式の活動ともに色々と動きがあった。少しでもこのお祭りに乗っておきたい気持ちが勝って、こうして文章を書かせてもらっている。以降の文章には、現実社会の教員について、私が経験したことの話題が出てくるが、私はあくまでも教職課程履修~教育実習に行っただけの非当事者である。全てが教員の常識等に当てはまるとは限らないことを断っておく。

◆硲道夫との出会いと私の教職の学び・経験
硲道夫に最初に出会ったのは、友人との旅行で彼女がプレイしているモバゲー版SideMだった。男子アイドル版のアイドルマスターがリリースされたらしい、そしてなんかすごくサービス開始が遅れたらしい、あとJupiterが出てくるらしいということだけはその子から教えられて知っていた。アイドルマスターとは、周りに熱心なPがいたり765ASのアニメ、映画を観た程度である。このとき見せてもらったのが「Winter Sports Challengers!!」の硲道夫であった。これが彼との初対面だったわけだが、そのときは特にハマることはなかった。私がSideMのPになったのは、アニメが始まる少し前、3rdライブのあたりである。
他のジャンルでも年長キャラを好きになることがほとんどだったため、硲道夫もといS.E.MのPになったのはわりと自然な流れだった。これが大学の2年だか3年のことであるが、自分の学年が上がっていくうちにS.E.M、そして硲道夫への感じ方は変化していった。その理由は、教職課程をとっていたことにある。
私自身は、教員になる気は最初からあまりなかったが中高で担任や顧問の先生に恵まれたこと、勉強というものが幸いそんなに嫌いではなかったことから興味本位で教職課程を履修していた。案の定教職には就かなかったが、そこで学んだことや教育実習へ行った経験などが、硲道夫というキャラクターへの受容に大きく影響している。
実際自分が学生だった頃は教師の仕事なんて授業そのものや、せいぜい部活動の顧問とその周辺の業務しか認知してなかったように思う。しかし実際はまずその授業についても、教材の研究やら指導要領と実際の子どもたちの理解度や特性や受験勉強との兼ね合いについてはどこまで考えても正解はないし時間はかけようと思えばどこまでもかかるだろう。部活動だって自分が詳しくないスポーツの部を割り当てられたらそこで苦労が生じるし運動部でも文化部でも大会やらその引率やらで土日は潰れる。これに加えてさらに分掌業務で細々した仕事が降ってくるのだ。教師の残業時間やその手当の薄さが社会問題になっているが、とにかく教師というのは大変で、割に合わない仕事である。それでも、現実の大体の教師は授業内容を練って、部活やHRなどで生徒たちと接している。そしてその隙間を縫って教育実習に来たぺーぺーの面倒を見たり、自分たちの授業実践を何らかのレポートにして他の教師に共有する。私は教育実習の他にボランティアで勉強を見ていたこともあるが、子どもたちへ「何かを教える立場」として振る舞うのはとてもスリリングだ。勉強そのものもそうだし、それ以外の雑談も。現実の教師について大変だろうと想像する時、S.E.Mの3人も同じように大変だったのだろうと考える。それはやはり、モバゲー版の最初の雑誌で、硲道夫が授業や何やらで試行錯誤しているのを見ているからかもしれない。
ここで話は少し戻るが、現実世界の授業実践報告については教科の垣根を超えた例もある。たとえば国語科で扱う文学作品について、国語の授業内で社会科教員にも協力してもらい時代背景の掘り下げをするような授業だ。雑な言い方をしてしまうが、世の中の事象は大体複雑なので、色々な視点から見た方がよりよく掘り下げられるし、面白いことが多い。授業だって扱われる物事は複雑な要素で出来ているのだから、共同授業で噛み砕いたほうが生徒の理解にも繋がったり、興味を持ってもらえる可能性がより高くなったりするだろう。でもいざ実施するとなると相当難しいはずだ。先述の通り、そもそも仕事量が多すぎるのと、他教科の教員を巻き込める協力体制を構築するのが難しい。私の母校兼教育実習先でも教員はかなり教科ごとの繋がりは強かったが、あまり教科としての横の繋がりは薄かったように思う。まず同じ学年の同じ教科を担当する教員と足並みを揃えるのが優先なので仕方がない面もあるのだろう。つまり、言うまでもないだろうがモバゲー版の恒常雑誌で舞田を巻き込んでいる硲道夫は、この描写からも相当意欲の高い熱心な教員であることが分かるのだ。
自分が教職課程をとって、大学で様々な理想やあるべきを学んだ上で、改めて向き合った硲道夫は強烈だった。硲道夫、そして彼がきっかけで結成されたS.E.Mというユニットが作品内で「教師」として日々邁進しているのは疑うべくもないが、その在り方は現実世界でも理想とされているものだと私は感じている。

 

◆7thライブ横浜二日目「Dace in the school」から見るライブ演出と教職の話
S.E.Mのステージを観るたびに、教育実習のとき副校長が「先生なんて生徒の前に立っているときは演技しているようなものだから」と言っていたことを思い出す。人間なんて多かれ少なかれ影響を与え合って生きているが、教師という人間は特に一挙一動が周囲の生徒(子ども)に何らかの影響を与える機会が多いし、だからこそ「教師らしく」ふるまうことがある程度は求められるだろう。個人差はあるだろうが、それは授業中だけではなく休み時間や放課後もそうだろう。教師はある種のパフォーマンス職である。S.E.Mは、場所こそ教室とライブ会場で違うが前職も今もずっとある種のステージに立ち続けているのだ。
また、一度成立した「先生と教え子」という関係は生徒が卒業しても教師が異動、退職しても持続するものである。本人たちも言うように、S.E.Mのステージは「授業」であり「授業」を受けた者は皆S.E.Mの「教え子」であり続ける。
ここで、私がこの文章を寄稿しようと決めた横浜2日目の、主にDace in the school(以下Dits)の話をしようと思う。元々リリースされた時から繰り返し繰り返し聴いていた曲で、オケコンの時ですら開演前に合流した倒壊さんとDitsの話をしていたくらいだ。いざライブが始まるまでは、出演ユニット数や前日の公演をふまえて「新曲は絶対やるはずだ」という期待、でも演者の方のご負担を考えるとどちらかにはなるだろうという予防線が胸中に同居していた。結果としてはどっちも披露され、さらに√EVOLUTIONまで拝むことができたのだが。ただ、自分にとって一番印象深いのはDitsである。まず、今回披露された三曲の中でも、タイトルからして「学校」がよりテーマとして押し出された本曲トロッコでの披露だったのが良かった。トロッコ演出は、演者が色んな場所にいる観客の近くに来てくれるのが長所である。さらにS.E.Mの場合は「教室(=ライブ会場)を先生が巡回する」という意味が読み取れるからだ。また、トロッコでより近い距離から「質問はいつでも受け付けよう」のセリフを言ってくれたことも嬉しかった。そもそも教師という職業は先述の通り、授業や分掌業務が立て込むとまとまった休み時間も取れないほど忙しいこともざらだ。それでも「質問はいつでも受け付けよう」という姿勢をとってくれること自体に価値があるしS.E.Mの三人も、前職からきっとそういう教師であっただろうという説得力があるのも良い。ただでさえ好きな曲の好きな歌詞が更に思い出深いものになったライブであった。

 

◆最後に
教師という職業が元々パフォーマンス職の一面を持つというのは先述の通りだが、現役の教師だったころの硲道夫の「パフォーマンス」は生徒に好評だとは言い難いだろう。しかし、硲道夫のすごいところはその現状を良しとせず手を変え品を変え、自分以外の人間も巻き込んで努力し続けたことだ。こうして、彼が生徒たちへ向き合い続けることを諦めなかったおかげで、より広範囲に「面白い先生」として受容されている。アイドルマスターSideMというコンテンツが続く限り、硲道夫及びS.E.Mは活躍し続けるし、それに伴い彼らが影響を及ぼす範囲は作中世界にも現実世界にも広がり続けるだろう。
もちろん非実在のキャラクターであるし、フィクションの中で理想を掲げて邁進している人物がいても現実がただちに理想を反映するわけではない。
しかし、こうして現実にも通じる理想を掲げ続ける人物がフィクションで描かれるのは、現実社会の教職、または子どもたちに関わる全ての人間へのエールなのではないか。

 

 

 

上記の文章を書いているときはまさかこんなこと(ゲームの処遇、3Dライブ等)になると予想もしていなかった。昨年の4月からブレインパワーまでの記憶は限りなく薄い。最近は「自分が思っているよりもこのコンテンツはしぶとい」と分かり始めたが、どのような形であれコンテンツは長く続いてほしいし、硲道夫という存在がこれからも現実の我々にエールを送ってくれることを願っている。まずはPRS、新曲とストーリーパート実装が楽しみだ。

SideMイメージ短歌まとめ(2023分)

SideMのアイドル達について詠んだ短歌です。

ここ1年分のなかで、新旧混ざっています。

 

その場所へ行くために-KEEP ON FIGHTING- × RULE ~牙ヲ穿テヨ~ BATTLE MIXによせて

混ざらないことの尊さ赤と青に散る閃光よ網膜を焼け

 

硲道夫

レーザービームに似たあなたが引いた直線だけを覚えている

 

ニ辺狭角相当でもないのに人間同士の素晴らしさ

 

 

桜庭薫 桜庭薫短歌アンソロジーを拝読して

銀色に光るイルカよ星々の歌声がいま君に向け降る

 

死なずとも星座になれる神様が哀れに思ってくれなくたって

 

暗闇を銀のいるかの背に乗って未知ではあるがひとりではない

 

 

8th Day1のドラスタによせて

暁を待たなくても星が光る僕らの目へと飛び込んで来る

 

共鳴和音によせて

まだ知らないかもだけれど伝統も古典も実はきみのともだち

 

比翼でも二羽きりじゃない僕たちと連れ合う群れの和音は高く

 

天ヶ瀬冬馬

ばらばらが寄り集まって意味を成すスパイスだってプラモデルもアイドルも

 

残そうと思わなくても輝きは一千光年先へと届く

 

大河タケル 誕生日によせて

明け方を駆け行くきみの弟妹は時差がないほど近くで眠る

 

12/23のC.FIRSTの1コマ「名前の呼び方」によせて

変化には気づいたよすぐ その理由を知らない僕に愛と呼ばせて