陸の孤島@倉庫

小説以外の文章、詠んだ短歌とかをまとめる場所

金沢旅行2026_6/7~6/8日記

6/7
始発(始発!)の新幹線で金沢へ行く。こういうスケジュールの旅をしているので東京駅を乗換駅としか思っていないがち。新幹線のホームのNewDaysすら開店準備中で、その前をドバトが歩いていた。

新幹線の中は当然爆睡し、あっという間に金沢。
まず、めるつばうに行く。尾山神社のすぐ近くにある店なのだが、周囲にめちゃくちゃ出店が出ていた。多分百万石まつりののなのかな。はしまきの出店とかは関東であんまり見ない気もする。
ミギカレーを食べる。あとオムレツとバナナケーキも食べました。バナナケーキ、もちもちでうまい。毎日食べたい。近くの席に座っていた常連さんがコーギー2匹と猫を飼っているらしくてうらやましかった。
前に来た時は迷い鳥だったインコのピーちゃんはすっかりめるつばうの家の子になっていた。

https://www.instagram.com/kissa_merz_bau/

 

21世紀美術館に行くために歩いていたら、金沢城の石垣に番号を貼って積みなおししているところがあって、よく見たら能登の地震で崩れたものだった。

今回の目当てである21世紀美術館の「路上、お邪魔ですか?」展へ。渋谷は松濤に巡回することは分かっていたのだが、金沢と渋谷では土地の雰囲気も美術館も違いすぎてまったく異なる展示になることが想像に難くないからどちらの展示も見たかった。
21美の象徴ともいえるスイミング・プールに面した通路に巨大なpanpanyaの漫画があって嬉しくなる。暗くした展示室に回転するジャングルグローブがあって、それを回すと遊んでいる子どもたちが東映されるインスタレーションが最初のほうにあって、この時点で渋谷で同じ展示できるわけないだろと思う。棟方志功の展示を青森と東京で見比べたときも思ったけど、地方美術館の縦にも横にも広い展示室を潤沢に使う展示方法のこと結構好きだ。

ジャングルグローブ、地面に落ちた映像もきれいだった



渋谷で展示することで更に意味が増すのは台湾の美術館で実施した公道~美術館内をぶち抜く形で新しい道を作ったパフォーマンスかな。美術館の敷地でもあり、公道でもあり、作品でもあるというこの空間で何をしていいのか、ダメなのか(火器の使用とか演奏とか)を整備するためのやりとりの記録も一緒に展示されている。渋谷区、見てますか?

路上観察学会の展示も面白かった。東京から始まって、地方の町おこしとかにも発展した「路上観察」が「地方」である金沢と発祥のエリアであろう渋谷で展示されるの嬉しいな。あらゆる都市、街に巡回してほしくもある。

21世紀美術館、決まった順路とかなくて、展示室をコレクション展に使うも特別展に使うも自由な造りに思えるが、それが入り組んで分かりにくい順路になっているように思う。けど「路上、お邪魔ですか?」はそれを逆手にとって美術館の通路も「路上」に見立てていたり、または美術館そのものへの批評に使っているように思った。
通路を路上に見立てていると思ったのは路上パフォーマーのギリヤーク尼崎氏が使っているラジカセを光庭の通路の途中に置くとか、展示室の外や有料エリア外に展示を置いたり、同じ展示を有料/無料エリアそれぞれから違うゾーンに入れるようにしたりとか。人が「歩いて」「見る」行動そのものを展示に取り入れている的な。
批評性、と思ったのは遠近法などで館内をまたがって巡るように見える黒い線の作品。21世紀美術館は開かれた空間ぽいけど有料無料コーナーとか壁とかあるじゃん、ということらしくて改修前に作る展示としていいなと思った。
コレクション展も「歩く、とどまる」がテーマで何となく関連する展示。チェン・シャオションの「インク・メディア」は路上デモなどの写真を墨絵で描くというものでこれも路上の営みというか活動だし村上慧の家を背負って移動する活動も公共の場所を揺らがせる行為だし。

www.kanazawa21.jp

レアンドロ・エルリッヒのスイミング・プールにはじめて入る。上から下にいる人を見るー下から上にいる人を見るどちらも体験して面白味が分かった気がする。水面を挟んで顔とかぼやけるから誰かがいることは分かるんだけどどんな顔をしているかまではわからないんだよな。他者の存在を感じるほうが面白いというか、そうじゃないとただの写真映えするスポットなのでは(言い過ぎ)

 

ついでに近隣にある私設美術館の100年の森美術館に行く。古ビルとは聞いてたけど劣化してるところ、たとえば漏水して苔が生えてるところがそのままになっていたりとかしてギャラリーとして迫力がある。こんなに保存のこと考えてない箱、私設じゃなきゃ無理だ。いや考えているのかもしえないけど。

OneOneOttaというカフェでカルダモンラテとチョコレートマフィン食う。うまっ。

https://www.instagram.com/oneoneotta/


そのあと犀川のほとりを歩く。犀川大橋がかっこよすぎるから。犀川自体もでかくてエコトーンがあって鳥と魚がたくさんいて、最高。橋の裏にツバメが飛び交うのをずっと見ている。

かっこいい

昭和レトロ食器を販売している店でサギの描いてある小皿買う。どうぶつの森一番くじの豆皿も未開封なのに……。でも九谷焼の食器類とか欲しかったよ……。

wellspring-online.com


他の古本市とか古道具屋でも志摩マリンパークのおみやげとか地元の俳句集とか買った。嬉しいね。

尾山神社行こうかと思ったけど出店に地元の若い人々がめちゃくちゃいて断念。みんな石段に座っていて、神社仏閣の石段って完成したときからずっとこうだったのだろうと思った。巨大ベンチ。

閉まっている近江町市場を通って夜ごはんを食べに行く。金沢おでんを初めて食べたけどくるま麩うまい。

 

6/8
ある程度早く起きて、isotopeという喫茶店へ行く。アメリカンチェリーのバスクチーズケーキうますぎる。二階に上がったところにある能面たちの照らされ方、子どもは怖がるかもしれない。

https://www.instagram.com/isotope_cafe/


移動して尾山神社行く。その前にせせらぎ通りとか通る。ホオノキが咲いていた。歴史のある街はいろんな人が色んなものを育てている。せせらぎ通りって前回来たときはバスとかタクシー使ってたから遠いように感じたけど近いな。ツバメの巣とか、なんか封印されてた狸の置物とかも見た。

封印されているたぬき



尾山神社の参道は昨日の出店は煙のように焼失していて、でも出店の食べ物の残り香とか飲み残しの氷が道に捨てられていたりしたので現実だった。
ここにもホオノキの花だろう、木工細工みたいな白い大きい花も咲いている。
そこから板屋に。道中で舌切雀の爺さんの子孫が住んでるのかと思うくらいスズメが集まっている家があった。電線もたわんでいるし車にもめちゃくちゃ糞が落ちている。謎だ。
板屋のこもかぶりというお菓子の実演を見ながら、出来立てを食べる。まだ皮が餡と馴染み切っていなくてうまい。摘ままれた生地がかさなっているところの食感もすこしさくさく感があって面白い。

itaya-net.com

店内にはお店の人の愛犬だろう柴犬のアクリルスタンドが飾られていた。

 

兼六園へ行き、とりあえずシンボルたることじ灯篭とかの写真を撮ったりした。梅園には水戸をはじめとした全国の名所から集められた梅が植わっているらしいが、どの木がどこから来たのかまでは分からず。資料とか残っていないかな。梅の実はいっぱいなっていた。ハナショウブ(たぶん)も咲いていた。

かっこいい樹形すぎる松

これはもう少しすれば盛りだろうという感じ。スズメとかカラスたくさんいるし、カラスの距離が近い。庭園管理している人の真横にカラスいたりした。砂利道だし通路がそんなに広くないので猫車を利用しており、大変そう。
敷地内にある成巽閣行って「御所人形と若君展」見る。綱紀、絵うまいな。徳川家から嫁入りと一緒に連れてこられた人形が、火事避けの逸話を持っていると紹介されていてよかった。あと犬の人形可愛すぎる。建物自体もすごくて、群青の間は本当にプルシャンブル―の群青だった。あとわざわざ取り寄せたという鳥が描かれたギヤマンがはまっている障子とか。電気も通されているが、これは明治時代あたりの天皇行幸の際に整備したものらしい。

 

兼六園ともう一か所入れるチケット買ったから金沢城行ったけど雨がけっこう本降りになったので断念。海外からの観光客と思しき家族連れの少年が、屋根から落ちる雨だれを受けながら両手を広げて回転しては母親らしき人に注意されていて、子どもの挙動ってどこもこうなんだと思う。


急遽石川県立美術館行く。月曜だけど会期中は休館しないタイプの美術館、ありがとう。前田育徳会の展示は武具を扱っていて、百万石展と期間被っているので「これが留守番を預かる陣羽織か……」とか思いながら見る。国宝と重文のつがいの雉香炉も見られて嬉しい。これ石川県美にあったんだ。
売店見たら百工比照の図録があって感動し、買う。ちょうど見たいと思っていたから。平成三年に出たもののパワーアップ復刻版らしい。多分これが一番新しい、一般人がアクセスできる資料かも。

www.ishibi.pref.ishikawa.jp

前の旅で行けなかったむらはたフルーツパーラー行く。ゴールドキウイのパフェを食う。さくらんぼとも迷ったがさくらんぼはそのままのものをお腹がしゃびしゃびになるほど食べるのが一番好きだから。季節のパフェ、季節ごとに食べたいよ。

 

www.murahata.co.jp

駅前に戻って、ポケモンセンターとかちょっと冷やかす。
キンプリをめちゃくちゃ流してくれることでおなじみのフォーラス金沢のイオンシネマってこのビルなんだ。次は行きたいな。

そのあとお土産を駆け足で買う。ポケセン寄らなければもっと時間があったのではないか?
帰りの新幹線は泥のように眠った。

 

今まで戦国武将とかに興味がなさすぎてすべての固有名詞が右から左だったけど加賀百万石展のおかげで前田家について、正確にいえば綱紀について興味が生まれたのでそれがかなりとっかかりになった旅だった。石川県美とか兼六園のキャプションの「沁み」が違う。

そも今回の旅は路上、お邪魔ですか?のためだし加賀百万石展もふぉろわ~への挨拶のついでに行ったようなもので、全然関連させようとは思わなかったので人生におけるばらばらの経験同士が突然線を結ぶやつの最短をいったなと思う。もっと知りたいかも……日本史……。

また、弘前は母親の実家でよく旅行をするのだが、金沢も同じく城下町なのでなんとなく町の構成要素が似ているように感じる。母親はけっこうしっくり来ているようだった。